中国が資源ごみの輸入を禁止したということで大きな問題になっている。ペットボトル等のプラスチックごみは資源ごみとして洗って分別して出している。当然、資源として国内でリサイクルされているものと思っていた人も多いだろう。資源にすると言って回収し、中国に輸出していた。話が違う。中国も今まではこれを資源として活用してきたが、豊かになって今や必要なくなったので輸入を禁止した。ごみ輸出国は自国でリサイクルしなくてはならなくなった。貧しい国にごみを押し付けてやっていけるような時代ではなくなったのだろう。
日本ではごみの総排出量は、徐々にではあるが減り続けている。家庭ごみの有料化を実施した自治体も増えて、その効果も出てきているようだ。
ところでこのごみを処理する業者はどの位いるのだろうか。今後国内でごみを処理しなくてはならなくなると、処理業者の増加が見込めると思うのだが。
環境省の「廃棄物処理に関する統計・状況」の「一般廃棄物処理実態調査結果」の「一般廃棄物の処理業者と従業員数」データから、平成18年度(2006年度)と平成28年度(2016年度)を比較してみた。
全国
平成18年度実績(2006年度)
業者数 (ごみ+し尿):2万1,743件
従業員数(収集運搬+中間処理+最終処分):22万7,662人
平成28年度実績(2016年度)
業者数 (ごみ+し尿):2万2,606件
従業員数(収集運搬+中間処理+最終処分):26万2,624人
この10年で業者数は863件、従業員数は3万4,962人増えている。ごみが減少していく中で業者や従業員数は増えている。一方で、業者数も従業員数も共に減らしている自治体がある。山形県、群馬県、東京都、広島県である。
今後もし国内で中国に輸出していた分を処理するとなると、この数字はどのように変わっていくのだろうか。