大学講義のデジタルアーカイブ化

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東京は早々と桜が満開になった。まもなく大学の入学式が始まる。地方から上京してくる学生たちもたくさんいる。近年、ネットの進化によってオンラインで様々なことができるようになった。大学教育もその中にあって、講義をインターネットで公開するという動きが米国で始まって以来、多くの国に広がっている。日本も例外ではない。

文部科学省が「学術情報基盤実態調査」というものを実施している。この調査の中に「講義のデジタルアーカイブ化」というデータがある。これによると、平成28年(2016年)度で、調査対象の783大学の内、講義のデジタルアーカイブ化を実施しているのはわずか208大学で、残り573大学は実施していない。デジタルアーカイブ化は圧倒的な少数派だった。さすが国立大学は全86大学の内、50大学がデジタルアーカイブ化を実施しているが、公立大学は逆に89大学中9大学しかデジタルアーカイブ化をしていない。私立大学も608大学中149大学しかデジタルアーカイブ化を実施していない。

デジタル化した講義を学外を含めて公開している大学は、デジタルアーカイブ化を実施している208大学の内、たったの29大学である。今まで講義はブラックボックスで、入学して受講した者のみが見ることができていた。受験生はフタを開けてみないと中身が分からない商品を買っているようなものだ。ただ受験生が講義の内容まで調べて受験することもなく、ブランドのみで商品を買ってきた。

ショッピングサイトの中に、大学の講義一つ一つに点数とレビューが付けられて、それをバラで購入できて、受講できて、資格が取れるようなシステムができると社会人の再教育に便利だと思う。
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講義のデジタルアーカイブ化

 
出典:文部科学省 学術情報基盤実態調査(旧大学図書館実態調査)