埋蔵文化財包蔵地数

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千葉県船橋市の取掛西貝塚で近隣住民向け遺跡見学会が行われた。市によると「取掛西貝塚」は全国的にも貴重な約1万年前の遺跡で、平成11年(1999)から宅地開発等に伴う調査を進めていて、これまでに貝塚や竪穴住居跡、日本最古の動物儀礼跡などが見つかり、未調査区域には大規模集落があると予測されている。

このような遺跡、つまり埋蔵文化財はどの位あるのだろうか。文化庁に「埋蔵文化財関係統計資料」という統計データがある。ここに「周知の埋蔵文化財包蔵地数」がまとめられているので、その一部を抜粋する。

まず埋蔵文化財とは何かを確認しておく。埋蔵文化財とは、土地に埋蔵されている文化財(主に遺跡といわれている場所)のことである。そして周知の埋蔵文化財包蔵地とは、埋蔵文化財の存在が知られている土地のことである。

このデータによれば、日本の総遺跡数は、平成28年度(2016)が46万8,835。現存が42万1,475。消滅が3万3,341。47万ヵ所近く存在するというのには驚いた。単純に計算すると1県に1万ヵ所あるということか。さらに毎年9千件程度の発掘調査が行われているというのだから、このまま続けたらどうなるのだろうかと心配になる。

文化財保護法では,周知の埋蔵文化財包蔵地で土木工事などの開発事業を行う場合には届出等が必要。その経費については開発事業者に協力を求めている。つまり事業者負担である。ただし国庫補助等,公費により実施される制度もある。
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参考資料_平成28年度_周知の埋蔵文化財包蔵地数