摂取熱量

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政府が2015年度の食料・農業・農村白書(農業白書)を閣議決定した。話題はやはりTPP関連になるのだが、国民一人当りの摂取カロリーが戦争直後と同じくらい少なくなったということも注目されている。戦後食うや食わずで生き延びたというあの時代と同じだと言うのだ。にわかには信じがたいのでデータを調べてみた。

厚生労働省が「国民健康・栄養調査」というものを毎年実施している。これは国民の身体の状況、栄養摂取量及び生活習慣の状況を明らかにしようとするものである。この調査によると、国民1人の1日当りのカロリー摂取量は2014年は1,863kcal。2,000kcalを大きく切ってしまった。約20年前の1995年には2,042kcalで、その後減少を続け現在に至っている。過去のデータを整理してみると表のようになるが、1,863kcalというのは終戦直後の昭和22年(1947年)の都市部の1,857kcalに匹敵する。恐ろしいデータだ。当時は食べたくても食べられないでこの数字だが、今は食料は豊富にありながら自ら食べない時代になっている。

昭和40年代の高度成長期には2,200kcal以上を摂取していたが、オイルショックあたりをピークに減少が続いている。高度成長期は肉体労働も多かったから高カロリー食品が求められたのかもしれない。現在は労働環境が大きく変わったので、カロリーを摂らなくても仕事ができる時代でもある。1,863kcal、そんなに恐れる数字でもないのかもしれない。

摂取熱量の推移

 

出所:厚生労働省・国民健康・栄養調査