パイロットの万年筆・カクノが50万本を売り上げたという報道があった。このカクノは日本初の本格的な子ども向け万年筆というコンセプトだそうだ。パイロットの公式サイトで使い方のビデオを見たら欲しくなってしまった。買おう。
ところで筆記具が話題になることも珍しいので、筆記具の統計を見てみることにした。パソコンの普及期にペーパーレスの時代が騒がれたが、結局プリンタが売れて紙の使用量が増えてしまったと言うことがある。自分自身は、最近はペンで文字を書くことがほとんどなくなってしまったが、もしかしたら世間では筆記具がたくさん使われているのかもしれない。
日本筆記具工業会という団体がある。ここに筆記具統計というものがあり、そこに1994年~2013年までの時系列データがあるので参考にする。グラフは①国内向け+輸出数量、②輸出数量、③国内向け+輸出の金額である。どのデータも減少傾向にあることに変わりはない。とくに鉛筆の落ち込みは激しかったようだ。今は小康を保っているといったところだろうか。水性ボールペンが若干上向いている。輸出もとくに目を見張るような動きはない。少子化やタブレットの普及は筆記具に更なる試練となって立ちはだかるのだろうし、輸出も期待は薄い。しかしこういう市場では前述のようなカクノみたいな特別な位置づけの商品が大ヒットすることがあるから面白い。
以下に2013(H.25)年のデータを記載しておく。
出荷(数量)※国内向け販売と輸出向け販売を含む
ボールペン油性:396,760千本
ボールペン水性:1,032,260千本
マーキングペン:736,771千本
シャープペンシル:144,456 千本
鉛筆:1,662,357グロス
輸出(数量)
ボールペン油性:162,691千本
ボールペン水性:677,445千本
マーキングペン:325,886千本
シャープペンシル:83,615千本
黒芯鉛筆:94,244グロス
色芯鉛筆:61,148グロス
出荷(金額)※国内向け販売と輸出向け販売を含む
ボールペン油性:24,648百万円
ボールペン水性:43,488百万円
マーキングペン:35,517百万円
シャープペンシル:14,942百万円
鉛筆:5,739百万円
出所:日本筆記具工業会