クルーズ船

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韓国で再び遊覧船の座礁事故が起きた。この間大きな事故が起きたばかりでまたかと誰もが思っただろう。今回も中古旅客船を日本から買い入れ、増改築して定員を350人から500人に増やしたと言う。そういえば日本でもクルーズの人気が出てきていると聞いているので、このような事故は人事ではないだろう。
では日本でのクルーズ旅行はどのような現状になっているのか調べてみた。ちょうど国土交通省が「我が国のクルーズ等の動向について」という調査をやっているので2013年版を見てみる。それによると2013年の我が国港湾へのクルーズ船の寄港回数は、外国船社運航のクルーズ船が373回、日本船社運航のクルーズ船が628回、合計1,001回で、前年比104回減となったそうだ。乗客数も2013年は238,200人に上る。気になるのは乗客たちが寄港地でどの位お金を遣ってくれるのだろうかということだ。
大阪府立大学が「大阪港を起点とする定点定期クルーズ客船による経済波及効果」という面白そうな調査をやっていた。2009年の数字なので少々古いが、大阪港へのクルーズ船寄港の直接効果は年間9,069万円だそうだ。
国土交通省北海道開発局も「釧路港における外航クルーズ船への対応と今後の課題について」という論文を発表している。これによると大型クルーズ船飛鳥Ⅱの寄港1回当りの経済波及効果は直接効果2,245万円、定員3,000人を超えるVOYAGER OF THE SEASの直接効果は1億2,477万円にも上る。しかし乗客数の推移を見るとここ1~2年は急増してきているようだが、クルーズ市場の規模は大きいと見てよいのだろうか。

外航・国内クルーズ乗客数の推移グラフ

 

外航・国内クルーズ乗客数の推移_表

 

大阪港へのクルーズ船寄港の直接効果内訳2

 

釧路港における外航クルーズ船の寄港1回当りの経済波及効果

釧路港における外航クルーズ船の寄港1回当りの経済波及効果2
出所:国土交通省・2013年の我が国のクルーズ等の動向について

出所:大阪府立大学 大阪港を起点とする定点定期クルーズ客船による経済波及効果

出所:国土交通省北海道開発局・釧路港における外航クルーズ船の寄港1回当りの経済波及効果