キノコの季節になったが、最近「えのき氷」が話題になっている。キノコのえのき茸をペースト状にして煮詰めて凍らせた食材で、生活習慣病の予防・改善に効果があると言われている。長野県の中野市が発祥の地である。レシピサイトでも必ず紹介されているので、かなりの人気のようだ。
そもそもなぜ長野県中野市なのか、ちょっと調べてみたら、えのき茸の生産量は全国第1位ではないか。大好きなえのき茸はここで作られていたのか。知らなかった。
ではえのき茸はいったいどの位作られているのか。調べてみた。
野菜や果物と違ってキノコは林野庁の管轄になるらしく、統計データには特用林産物生産統計調査と言うものがある。ここの平成24年特用林産基礎資料を見てみることにした。
2012年(平成24年)きのこ類の国内生産量の推移ではえのきたけのデータは1967年から取られている。当時6,378トンだった生産量は2011年のピーク時には143,189トンにまで増加した。22.5倍だ。ところが価格は半分以下に下がっている。物価の優等生と言われるタマゴに匹敵する優等生ぶりだ。生産者たちの努力を感じることができる。
国内価格の動向 (円/㎏)
1975年 589
1985年 610
2008年 301
2009年 248
2010年 233
2011年 228
2012年 246
全国ではえのき茸はどうなっているのだろうか。都道府県別に見てみると、中野市がある長野県がぶっちぎりのトップである。長野無くして、えのき無し状態だ。他の地域はこれを見て、戦意喪失して、諦めてしまったのだろうか。
出所:長野県中野市