東京の都立城北中央公園でカラス約20羽の死骸が見つかって警察が警戒にあたっているというニュースを見た。原因はまだ判明していないが、不審者も確認されていないという。
昔は「夕焼け小焼けで日が暮れて・・・カラスと一緒にかえりましょう♪」と童謡にも歌われて仲良くしていたカラスだが、今はカラスは不吉、憎たらしいと思う人たちが多数になってしまった。だからカラスに毒を盛ったという事件も起きる。
では、カラスによる被害はどの位あるのだろうか。農林水産省の鳥獣被害対策コーナーに「野生鳥獣による農作物被害状況」というデータがある。
カラスによる農作物の被害量は平成12年度の5万2100トンが平成27年度には1万4700トンにまで減少している。被害金額も平成13年度が52億8200万円だったのが、平成27年度には16億5100万円にまで縮小した。
ではどのような作物が被害を受けているのだろうか。「野生鳥獣による農作物被害状況(平成27年度)」によれば、カラスの場合、被害量では飼料作物の被害が最も多い。しかし被害金額となると、果樹、野菜が大半を占めている。また他の鳥類と比較しても、カラスによる被害が、量、金額ともに最も大きい。ちなみに獣類を含めると、イノシシが51億3344万円、シカが59億6115万円とカラスをはるかに上回っている。