国税庁査察部が2015年度に摘発した脱税事件を発表した。処理した脱税事件は181件で、脱税総額は138億41百万円。大きい額だと思ったが、前年より11億34百万円減少しているとのこと。いったい脱税事件は何件くらい起きて、脱税額はどの位なのだろうか。国税庁が毎年「査察の概要」を発表しているので、そこから表にまとめてみた。
平成12年(2000年)には脱税処理件数は205件、脱税額は270億88百万円にも上る。2015年のちょうど倍だ。平成14年(2002年)はさらに多く、356億83百万円だが、件数は196件と減少した。
「国税査察制度のあらまし」に査察創設以来の脱税額が記載されているが、やはりバブル期の脱税額は突出しているのが分かる。脱税は罰金払えば済むというのではなく実刑判決もある。平均1年4月の懲役だ。平成27年(2015年)度中に一審判決が言い渡された件数は133件で、全てについて有罪判決が出され、実刑判決が2人に出された。実刑判決のうち、査察事件単独に係るものが懲役2年、他の犯罪と併合されたものが懲役6年とのことだ。脱税をしてはいけません。
出所:国税庁・査察の概要