水素

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トヨタが燃料電池自動車「MIRAI(ミライ)」を発売すると発表した。ついに水素を燃料とする車の実用化が始まる。これに呼応する形で川崎重工業は、国産で初の「水素液化システム」を開発したと発表した。燃料電池の時代がとうとう実現する。燃料は水素である。この水素、現時点ではどうやって作って、どの位供給されているのだろうか。調べてみた。

水素の製造、輸送・貯蔵について(平成26年4月14日資源エネルギー庁燃料電池推進室)によると、

・石油、天然ガス等の化石燃料を触媒等を用いて改質
・製鉄所、化学工場等からの副産物の副生ガスを精製
・自然エネルギーで発電した電気を用いて水を電気分解
・バイオマスで発生したメタノールやメタンガスを触媒等を用いて改質

以上のような製造方法によって作られている。

水素の用途は、日本産業・医療ガス協会によると、光ファイバーの材料石英硝子の製造、半導体のシリコンウエハ製造、石油化学工業におけるエチレンプラントより分離される各種化学品の水素添加、人工衛星打ち上げ用ロケットエンジンの燃料などである。

水素の出荷は日本産業・医療ガス協会が圧縮水素出荷実績として公表している。それによると直近の2013年は91,188,000㎥である。1億㎥前後で推移していたが、近年は減少傾向にある。燃料電池自動車が本格的に普及し始めたら、この数字はどこまで拡大するのだろう。

圧縮水素出荷実績5年推移グラフ

圧縮水素出荷実績5年推移_表
出所:一般社団法人日本産業・医療ガス協会