東レが米国のボーイングから機体などに使う軽量素材の炭素繊維を1兆円分受注するという報道があった。東レのニュースリリースによると、新型機「777X」向けに炭素繊維“トレカ®”プリプレグを供給することに基本合意した。2005年11月締結した「787」を対象とした包括供給契約の契約期間をさらに10年以上延長することになり、東レグループの供給総額は、1兆円を超える見込みとのこと。東レの売上高が1兆8,377億78百万円だから供給が10年以上に渡るとはいえ、1兆円は大きな数字だ。炭素繊維ってそんなに儲かるのだろうか。調べてみた。
炭素繊維協会・統計部会が炭素繊維の出荷動向を公表しているので、それを参考にした。グラフを見ると明らかなように、かなり好調に推移している。リーマンショック後の2009年の大幅な落ち込み以外は概ね右肩上がりで推移している。2013年の出荷量は17,965トンで前年比14.1%も増加している。これは統計を開始した1991年以降で過去最高だという。今後も需要拡大が期待できる市場だ。
出所:炭素繊維協会 統計部会