葬儀業の売上高

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この季節、タレントや有名人が亡くなったというニュースが相次いでいる。長寿社会とはいえ、若くして亡くなる方もいる。2018年4月19日に年齢別死亡数を取り上げたが、亡くなる人の総数は年間130万人にも及ぶ。そして毎年増加している。

当然、葬儀業界も拡大しているに違いない。経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」に葬儀業のデータがある。これは標本調査で、売上高の概ね7割程度をカバーするように有意抽出した調査である。

調査結果の売上高と取扱件数を見てみると、2000年には売上高は2,633億2,300万円、取扱件数18万1,733件だったのが、2017年には売上高6,112億4,800万円、取扱件数43万5,001件にまで増加している。グラフを見ても明らかなように、まさに右肩上がりの業界である。

経済産業省の調査は標本調査であり、カバー率も目標よりかなり低いと思われるので、内閣府の第37回 消費者契約法専門調査会(平成29年4月28日)の全日本葬祭業協同組合連合会提出資料に「葬儀業界の現状」というものがあるので、そこから業界の規模について抜粋する。

葬儀社について次のように記載されている。

・4,000~5,000社あると言われている。
・許認可・届出制等でないためはっきり数字は不明です。
・業界団体(全葬連1348社、全互協221社)
・シェア=互助会約40%、専門業者約30%、農協約15%、その他約15%。葬儀業界全体では、いわゆる中小零細業者が多い。(90%以上)
・従業員総数・・・・約83,000人(うち常用雇用数は約56,000人)
※2006年総務省「事業所企業統計」、2014年「経済センサスを参考」
・業界規模・・・・・年間死亡者数約129万人(2016年)
2040年まで約170万人の死亡者数が予想される。
年間約1兆5,566億円(129万人×121.4万円)

死亡者数から売上は想定できるので、妥当な数字だと思う。
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グラフ_葬儀業の売上高、取扱件数

表_葬儀業の売上高、取扱件数、事業所数及び従業者数

 
出典:経済産業省 特定サービス産業動態統計調査
 
出典:内閣府 第37回 消費者契約法専門調査会 平成29年4月28日(金)