中国の個人所得税

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中国国家統計局(中华人民共和国国家统计局)の国家財政収支のデータを見ていたら、個人所得税(个人所得税)の急激な増加が気になった。1990年にはわずか21億元だったのが、2016年には1兆0,089億元にまで増加した。グラフにすると1990年はゼロに等しい。中国の所得税はどうなっているのだろうか。

大阪産業大学の呉恵萍氏の論文『個人所得税の日中比較研究 : 今後の中国所得税の改革に向けて』によると、中国では長期に渡って,計画経済を実施してきたため,中国国民の所得は低く,ほぼ絶対平等に近い状況だった。課税最低限を800元としたため,平均月収が64元の中国国民はほとんど課税対象には入らなかったという。その後、1980年以降,改革開放政策が進み,人々の所得が増加したため1980年9月,最低限度額を800元とする個人所得税の徴収が始まったという。その後数度にわたる税改革によって、国内税収規模の第5位になっている。

個人所得税からも中国の急激な発展をうかがい知ることができる。ちなみに(2017年12月12日10:59)1元-17.14円である。
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个人所得税

国家财政收支

 

 
出所:中华人民共和国国家统计局 国家数据 国家财政收支
 
出所:CiNii(NII学術情報ナビゲータ)個人所得税の日中比較研究:今後の中国所得税の改革に向けて 呉 恵萍 大阪産業大学経済学研究科