アメリカのトランプ大統領はアジア歴訪から帰国後、中国については「アメリカの雇用や知的財産を盗む不公平な貿易慣行を容認できない」と指摘したと報道された。この知的財産を盗む行為はどのような状況になっているのだろうか。
特許庁が「2016年度模倣被害実態調査報告書」を出している。ここに模倣被害の状況が明らかにされている。
2015年度において我が国の産業財産権を保有する企業のうち、模倣被害を受けた企業数は10,341社、模倣被害なしが114,180社、模倣被害があるか分からない、把握していないは44,373社となっている。模倣被害を受けた企業は全体の6.1%だった。
国・地域別の模倣被害状況を見ると中国が突出している。状況は次の通り。
模倣品の製造国が中国(香港を含む。以下同じ)である企業数は2,682社。
模倣品の経由国が中国である企業数は427社。
模倣品の販売提供国が中国である企業数は2,457社。