羽田空港からニューヨークに向かっていた日本航空の旅客機のエンジンがバードストライクで火が出て緊急着陸したというニュースが流れた。翌日、原因はバードストライクではなくエンジン内部の故障の可能性があると発表した。いずれにしても大きな事故に繋がらなかったのは幸いだった。
ところでこのバードストライク、大きな事故に繋がったという話はあまり記憶にないが、鳥の衝突は珍しいことではない。いったいどの位あるのか。国土交通省が「バードストライクデータ」を公表している。
「2016(平成28)年バードストライクデータ」によると鳥衝突件数は2016年1,626回である。離着陸回数は2016年が247万9,234回だったので、単純に割ると離着陸1万回で6.6回衝突していることになる。
次に「過去5年間(H24-H28)の鳥衝突件数及び離着陸回数1万回あたりの鳥衝突率」によれば、衝突件数は毎年1,700~2,000回で推移している。平成28年(2016)の衝突件数の多い空港は、東京国際182件で最も多い。次に大阪国際73件、大阪国際が73件、成田国際が57件、関西国際50件と続く。鳥衝突件数は増加も減少もしていないようにデータからは見える。ということは対策は何も効果を発揮していないということだろうか。