脳血管疾患患者数

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JCRファーマと帝人は、他人の歯から取り出した細胞を使った急性期脳梗塞の治療薬を共同で開発すると発表したと朝日新聞が報じた。脳梗塞が発症して数日後の投与でも後遺症を抑える効果が期待できるとしている。では、対象となる脳梗塞患者はどの位いるのだろう。

厚生労働省が患者調査をやっている。直近の「平成26年(2014)患者調査の概況」を見てみる。主な傷病の総患者数の中に「脳血管疾患」の患者数がある。平成26年(2014)10月時点で117万9千人で男が59万2千人、女が58万7千人でほぼ同数である。ここで言う脳血管疾患とは、脳梗塞とその他の脳血管疾患の患者のことである。100万人を上回っているのが実態だ。

年間どの位の患者が生まれてくるのかと言うと、同じく「統計表2推計患者数,総数-入院-外来・年次・傷病大分類別」によると、平成8年(1996)には、脳血管疾患患者数が38万9,800人。内脳梗塞が27万8,800人、その他の脳血管疾患が11万1,000人だった。その後右肩下がりに減少して、平成26年(2014)には、脳血管疾患患者数は25万3,400人に減少した。内訳は脳梗塞16万6,800人、その他の脳血管疾患が8万6,500人である。

脳梗塞患者は減っているとはいえ、まだ17万人くらいの患者が毎年生まれている。この新しい治療法が登場すれば患者のQOLは飛躍的に向上することは間違いない。その前に生活習慣の見直しを徹底することが先かもしれない。
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主な傷病の総患者数

推計患者数,総数-入院-外来・年次・傷病大分類別

医科診療医療費

 
出所:厚生労働省 平成26年(2014)患者調査の概況
 
出所:厚生労働省 平成26年度 国民医療費の概況