広島県が平成34年度までに県全体の放置艇数をゼロにするため広島県海域利用審査会を開催し、「放置艇解消のための基本方針」の策定を始めたと発表した。広島県はプレジャーボートなど船舶の放置件数が全国ワースト1ということで知られている。最近のマリンレジャーの急速な普及に伴い、不心得者も増えているということだろうか。
国土交通省が「平成26年度プレジャーボート全国実態調査結果概要」を公開している。そこに「全国の水際線近傍での係留・保管状況」というデータがあり、放置艇の時系列データがある。
平成8年(1996)の放置艇数は13.8万隻、平成14年(2002)13.4万隻、平成18年(2006)11.6万隻、平成22年(2010)9.9万隻、平成26年(2014)8.8万隻と放置艇数は着実に減ってきている。とはいうものの約9万隻は大きな数字だ。
さらに都道府県別の係留・保管、収容余力状況を見ると、自治体別のマリーナ等施設の収容能力と確認艇のデータが取られており、確認艇は許可艇と放置艇に分けられている。確認艇の内、何%が放置艇なのかを見ると、自治体によってばらつきが大きいものの、全国平均を見ると放置艇率は49.3%である。半分が放置艇。こんなことがあるのだろうか。自動車で言えば、半数の自動車が車庫を持たずに放置されているということであろうか。
出所:国土交通省「平成26年度 プレジャーボート全国実態調査結果」について