千葉日報で「千葉県警が暴力団関係者から拳銃3丁と実弾計51発を押収したと発表」という記事を見た。押収した拳銃は、トカレフ型、マカロフ型、レイブン型の3丁。暴力団関係の事件が起きると、必ず拳銃が押収されたと発表されるが、いったいどの位毎年押収されているのだろうか。
平成28年版犯罪白書を見てみる。拳銃の押収丁数の推移(最近10年間)によると、1996年には1,549丁が押収され、その内1,035丁が暴力団からの押収で、暴力団以外は514丁でしかなかった。2015年になると押収総数は383丁に激減しているが、暴力団からの押収が63丁で暴力団以外からの押収が320丁と逆転している。暴力団からの押収が大幅に減っている一方で、暴力団以外からの押収がそれほど減少していないためである。この状況を安全になったと見たらいいのか、まだ危険な状態にあると見た方がいいのか迷うところである。