鳥取県日南町特産のトマトを使って最高級のトマトジュースを商品化したというニュースがあった。最高級トマトジュースってどんなジュースなんだろうか。1本(500ml)2700円のこのトマトジュース、普段スーパーのトマトジュースを飲んでいる身には、価格が10倍以上なら美味しさも10倍以上だとすると、その美味しさを経験してみたくなった。
ところで鳥取ってトマトの生産地として有名なのだろうか。農林水産省の作物統計・作況調査(野菜)からトマトのデータをまとめてみた。
時系列の統計を見ると収穫量は毎年70万トン台で推移してきている。最近は減少傾向にあるようだが、やはりミニトマトは収穫量を増やしている。スーパーでもミニトマトの棚は大きく取ってあるのを見ると当然だと実感する。
では都道府県別の収穫量はどうなっているだろうか。まずトップは熊本県だ。平成28年129,300tで圧倒的に収穫量は多い。なぜこれほどまで収穫量が多いのかというと、塩分濃度の高い干拓地などで糖度の高い塩トマトなどが栽培できるためである。熊本県八代海沿岸は江戸時代に干拓によってできた土地で、元々塩田で塩分濃度が高くトマト栽培には適していたようである。
2位は北海道で、3位は茨城県である。しかしすぐ下に愛知県が同規模の収穫を行っている。ちなみに最高級トマトジュースを商品化した鳥取県の収穫量は平成28年3,170tでしかない。熊本の約2.5%であるが、「にちなんのトマト」ブランドで積極的な展開をしている。