ゆうばり桜まつりが人手不足を理由に今年で休止するというニュースがあった。夕張市はちょうど10年前に破綻して財政再建団体入りをした。最盛期には12万人近くいたという人口も今では男性3,983人、女性4,629人、合計8,612人、世帯数5,030世帯(平成29年4月30日現在)にまで激減している。これではお祭りを開催したくてもできないだろう。
破綻から10年も経っているからかなり復活しているのではないだろうかと想像していたが、現状はそうでもないらしい。
夕張市は平成18年(2006年)6月に財政再建団体入りを表明し、翌年財政再建団体入りした。そして赤字地方債(再生振替特例債)を起債する。再生振替特例債の借入額321億9,900万円。これを返していくことになるのだが、それは以下の夕張市の財政再生計画の平成27年度実施状況に時系列で表にされている。
初年度平成21年度(2009年度)が321億9,900万円で、平成25年度(2013年度)301億1,575万円に減り始める。平成28年度(2016年度)は236億7,591万円にまで減少している。約85億円減少した。
そもそも税収が年間8億円程度しかない夕張市が毎年30億円以上の返済をしている。いったいどうなっているのだろうか。平成29年度各会計当初予算を見てみた。
平成29年度予算額で市税は8億9,703万円、地方交付税が49億6,429万円となっている。支出では公債費が33億2,301万円。結局全面的に国の税金で救済している形だ。もし、この救済が無ければ夕張は今頃廃墟になっているのだろうか。他人ごとではない。
出所:夕張市 行政情報 財政再建のあゆみ 財政再生計画の実施状況について