いか釣漁船隻数

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「八戸港の漁船漁業の主力・中型イカ釣り船の第1陣2隻が北太平洋でのアカイカ漁に向けて出港した」と東奥日報が報じた。イカを獲るために北太平洋まで出ていく。遠洋のイカ釣り漁船はかなり大規模な漁船のようだ。ところでイカ釣り漁船はどの位あるのだろうか。

農林水産省の漁業センサスに「主とする漁業種類別動力漁船隻数」というデータがある。これによると2008年と2013年のイカ釣り漁船隻数は以下の通りである。

2008年
遠洋いか釣:    3隻
近海いか釣:  105隻
沿岸いか釣:4,400隻
合計   :4,508隻

2013年
遠洋いか釣:    1隻
近海いか釣:   77隻
沿岸いか釣:3,554隻
合計   :3,632隻

5年間で1千隻近く減少している。イカの小売価格はかなり上がっているが、漁獲量も減少し、イカ釣り漁船も減少している。その上、イカの養殖技術は確立していないので、今後イカは高級食材になってしまうのだろうか。

全国いか加工業協同組合のイカ学Q&A50によると、「1970年代後半から1980年代にかけて、日本の大型のイカ釣り100隻以上、トロール船20隻以上もの大船団がニュージーランド近海に出漁し、ニュージーランドスルメイカを1万〜3万トン獲っていて、最高5万トンにまで達した年もありましたが、1990年からはニュージーランドの200海里内の日本への割当はゼロとなってしまい、現在は2隻が、合弁で約500トン程度しか漁獲してないようです。」その後は「ニュージーランドに替わりアルゼンチンマツイカの大資源の開発が行われ60隻以上の日本漁船が10万トンくらい獲りました。・・・日本は2007年以来アルゼンチンの200海里から閉め出されてしまい漁獲はありません。」ということになっている。

日本は近年近隣諸国の漁船が押し寄せて困っているが、当時の日本もすごいことやっていたと改めて知ると、漁業資源をめぐる競争で昔のようなことはもうできない。さらに厳しくなる状況を覚悟しなくてはならないだろう。
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2008年漁業センサス2013年漁業センサス

 

 
出典:農林水産省 漁業センサス
 
出典:農林水産省 漁村の現状に関する統計
 
出典:イカ学Q&A50 イカ漁業 – 全国いか加工業協同組合