先だって福島の農道空港「ふくしまスカイパーク」に航空機展示場を整備し、小中学生を対象にした航空教室を開講するというニュースを見た。農道の新たな活用だが、農道空港がうまく行ってるかどうかはともかく、農道は今どうなっているのだろうか。
農林水産省の「平成29年農道整備状況調査」のデータから平成20年(2008年)と平成29年(2017年)の地域別の農道総延長距離を比較してみた。
平成20年(2008年)8月1日現在の農道総延長距離は17万7,014㎞。9年後の平成29年(2017年)8月1日現在では17万3,367㎞で3,647㎞減少している。農業地域別では北海道、北陸、沖縄以外はすべての地域で減少している。農業人口が減少し、農地が減少している中で当然の帰結かと思われる。
農道の厳密な定義はともかく、管理主体としては、市町村が主体となる場合が多い。そして植栽の管理などには地域住民が参加している事例も見られるという。
都道府県別の農道の状況を見ると、北海道、秋田、福島、東京、新潟、富山、石川、静岡、三重、兵庫、山口、香川、鹿児島、沖縄で増加している。わずかだが東京が農道を増やしているのは興味深い。特徴的なの新潟県が農道の総延長距離、増加距離ともに突出して大きいということだ。やはり新潟と言わざるを得ないだろう。新潟の平成20年(2008年)8月1日現在の農道総延長距離は14,145㎞、平成29年(2017年)8月1日現在14,649㎞で、504㎞増加している。