青森県横浜町の海岸に大量のいわしが打ち上げられたと報道されてから1ヵ月が経った。とっくに撤去されているのかと思ったら、これから全量回収を目指して作業を進めると、デーリー東北が報じている。腐敗が進んで悪臭もひどいらしい。報道によると漂着したいわしは400トン。すごい量だ。ごみとして処理される。もったいない話だ。
ところでいわしの漁獲量はどうなっているのだろう。貴重な400トンをごみ処理するのだから知っておきたい。海面漁業生産統計調査の平成28年漁業・養殖業生産統計によると、海面漁業の漁獲量全体が2006年には約447万トンあったのが、2016年には326万トンにまで減少している。ところがいわしに関しては、2006年には55万トンだった漁獲量が2016年には71万トンにまで増えている。グラフから分かるようにまいわしの増加が著しい。2006年には5万トン程度だったのが、2016年には38万トン近くにまで増加している。今回青森の海岸に漂着した400トンもこの急激な増加が影響しているのかもしれない。それにしてもごみ処理とはもったいない話である。
ちなみに海面漁業とは海で行う漁業のことで、川や湖で行う漁業は内水面漁業と言う。