東京新聞が、連合茨城が労働組合の設立を目指す従業員らを対象にした電話相談ホットライン「仲間と一緒に労働組合をつくろう」を開設すると報じた。長らく労働組合に関するニュースを目にすることがなくなったので気になった。
従来は労働者の賃上げ交渉は労働組合が行うものだと思っていたら、経営者側に立つ政権与党が企業に対して社員の賃金アップを要求した。このころから両者の立場が微妙に曖昧になってきたように思う。労働組合って何なのだろう。
労働組合の組織率、つまり雇用者数に占める労働組合員数の割合のことだが、厚生労働省の「平成28年労働組合基礎調査の概況」によると、平成28年(2016)6月30日で17.3%である。994万人である。たった17.3%である。労働組合に入っている人は圧倒的少数なのである。
時系列で見ると、戦後まもなくは組織率が50%以上あったが、その後減り続け、30%台が長く続く。30%を切ったのが昭和58年(1983)で29.7%。20%を切ったのが平成15年(2003)で19.6%である。さらに減り続け、平成28年(2016)の17.3%となった。
一方、パートタイム労働者の組織率が、数字は小さいが増加しているのは新しい動きだろう。平成25年(1993)の組織率が6.6%だったが、平成28年(2016)には7.5%に増加している。