京都市で開催される国際会議が絶好調で、3年連続で過去最高を更新したと京都新聞が報じた。2016年は269件、前年比23.4%増の国際会議が京都市で開催された。なぜ国際会議の開催数がニュースになるかというと、国際会議を誘致することによる経済効果が大きいからだ。
観光庁は平成28年度(2016)に実施した「MICEの経済波及効果及び市場調査事業」の成果として、平成27年に日本国内で開催された国際会議による経済波及効果を算出した。それによると平成27年に開催された国際会議による経済波及効果は5,905億円に達したという。これを巡って各自治体が誘致合戦を始めているのである。
分野別国際会議の開催件数を見ると、総数は2006年は旧基準で3,005件だが、新基準にすると1,670件。2015年には2,847件にまで増加している。科学・技術・自然分野が半分近くを占めている。次に医学、その次が芸術・文化・教育関連の国際会議が多い。この3分野で全体の8割近くを占めている。
開催都市は東京が2015年557件で圧倒的に多いが、2位は福岡市である。2015年は363件。次は仙台市で221件。4番目に京都が入り218件である。意外だったのが大阪市で、順位は7番目で2015年139件でしかない。
日本政府観光局(JNTO)も国際会議の誘致には力を入れており、「国際会議誘致ガイドブック」も出している。小さな自治体でも国際会議が開かれれば知名度も上がり、観光収入も期待できる。年1回のAKB総選挙を誘致するのもいいが、国際会議誘致の方が自治体にとっては堅実な道のような気がする。ちなみに今年のAKB総選挙のイベント中止は残念だった。