現金の落とし物が年間36億円で過去最高を記録したという報道があった。日本では落とし物をしても、大半が戻ってくると世界中に発信しているが、果たして本当だろうか。データを調べてみた。
警視庁の統計によると、平成27年(2015年)の拾得物の金額は34億0536万円で拾得者に引き渡された金額が24億9356万円。実に73.2%が返還されている。つまり拾われた金額の70%以上が持ち主に戻ったというのだが、その前に落としたと届け出た人はどの位いるのだろう。遺失届のデータがある。平成27年(2015年)は80億4375万円にも上る。落としたという金額は約80億円、返還された金額が約25億円。返還率31.2%だ。だとすると、大半が戻ってくると言ってしまったことが、赤っ恥になるのではないだろうか。心配である。
出所:警視庁の統計(平成27年)拾得物_第132表_遺失届、拾得届の取扱状況(年次別)