厚生労働省が「平成27年人口動態統計月報年計(概数)の概況」を発表した。統計月報によると平成27年(2015年)の出生数は100万5,656人で、前年の100万3,539人より2,117人増加した。出生数の年次推移をみると、昭和24年(1949年)の269万6,638人をピークに、昭和50年(1975年)以降は減少と増加を繰り返しながら減少傾向が続いており、平成23年(2011年)から減少していたが5年ぶりに増加した。
一方、死亡数は平成27年(2015年)は129万428人で、前年の127万3,004人より1万7,424人増加した。死亡数の年次推移をみると、昭和50年(1975年)代後半から増加傾向となり、平成15年(2003年)に100万人を超え、平成23年(2011年)以降は120万人台となっている。
出生数が増加したとはいえ、死亡数が増えているので人口は減少していく。さらに深刻なのは、婚姻数が減少して、戦後最少を更新したことだ。平成27年(2015年)の婚姻件数は63万5,096組で、前年の64万3,749組より8,653組減少した。(表では平成27年(2015年)の婚姻件数は635 000)
婚姻件数を時系列でみると、昭和47年(1972年)の109万9,984組をピークに、昭和50年(1975年)代以降は増加と減少を繰り返しながら推移し、平成25年(2013年)から3年連続減少している。
子供が減って、人口が減るから婚姻件数も減る。婚姻件数が減るから生まれる子供も更に減る。まるでデフレスパイラルのような状態に入っている。