年間死亡数、火葬場数と続いたので、墓地の数についても触れておく。年間死亡数が毎年増加する多死社会が始まっている。そして火葬場もフル稼働が続いているとなれば、次はお墓が足りなくなる。当然墓の値段も高騰するだろうと思っていたら、そうでもないらしい。
厚生労働省の衛生行政報告書によると、墓地の総数は平成9年(1997年)が878,733。平成26年(2014年)は864,365と減少している。死亡数が急増しているのに、お墓は減っている。データは矛盾している。これは統計データの取り方に問題があるためで、ここでまとめられているデータは墓地の施設数であって、区画数ではないからである。このデータからは実際に何基のお墓があるのか分からない。また最近は樹木葬など新しい埋葬の形が増えてきていることも影響していると言える。なお、古くは大正初期には墓地は100万箇所以上存在した。
出所:宗教関連統計に関する資料集 文化庁「平成26年度宗教法人等の運営に係る調査」