熊本が激しい地震に襲われている。被害は多岐に渡るが中でも水は重要で、水道の復旧は急務であるはず。ところが熊本の水道事情は東京などとは違っているようだ。
熊本県の水道(平成26年3月31日現在)によると、「本県は、阿蘇に代表される自然豊かな水源涵養域が広がり、昭和や平成の名水百選にも全国最多の8カ所が選ばれるなど、全国有数の豊かな地下水や湧水などの恩恵を受けています。このようなことから、本県においては飲用井戸が多く、平成26年3月末現在の水道普及率は86.9%であり、全国で最下位にとどまっています。」とある。
給水量と水源依存率によると、平成25年(2013)の水源は地下水が81.2%、表流水9.6%、その他9.2%という比率になっている。ほとんどを地下水に依存できる素晴らしい環境にあることがわかる。
ちなみに東京を見てみると、東京都水道局事業概要 平成26年版では、水系別比率は利根川・荒川水系が78%、多摩川水系19%、その他3%の割合である。地下水などどこにもない。
報道によると熊本県は地下水を利用しているため、水道事業が脆弱なままきており、今回の震災で飲用水を供給するまで時間がかかるそうだ。熊本県の1日平均給水量は約50万㎥とある。一方、東京の1日平均配水量は約430万㎥にもなる。日本全国の水の確保を確かなものにする必要がある。