殺虫剤の消費額

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東京の代々木公園で蚊に刺されデング熱に感染したとニュースになっているが、都会のど真ん中でデング熱に感染するというのも珍しい話だ。ついに温暖化はここまで来たかと嘆いてもどうしようもない。しかし、今年は台風や大雨で蚊のボウフラが流されて、蚊が少ないと言う話も聞いている。と言うことは殺虫剤もあまり使わなくなっているのだろうか。東京は昔のような水溜りはほとんど見られないし、マンションなども機密性が高くなっており、蚊や蝿が入り込む余地も少なくなっている。やはり殺虫剤の使用は減少しているに違いないと思い統計データを確認してみた。
今回は家計調査で殺虫剤への支出額を調べてみた。家計調査の家計収支編総世帯年報2013年の第1-2表1世帯当たり1か月間の収入と支出(総世帯のうち勤労者世帯)に殺虫・防虫剤の支出金額がある。これによると過去8年間を見ると、殺虫・防虫剤は2006年1,930円支出していたが2013年には2,105円にまで増加していた。震災のあった2011年に一気に支出が増えている。一方、世帯当りの消費支出額はここ5~6年は減少しているので、景気が良くなって殺虫剤への支出が増えたということでもないようだ。殺虫剤業界は虫をよせつけない「虫よけタイプ」の商品が好調で市場を牽引しているようである。

ところで殺虫剤への支出が最も多いのは和歌山市で3,096円(2011~2013年平均消費金額ランキング)。以下、松山市、静岡市、浜松市、岡山市と続く。ランキングの下位には福島市、新潟市、山形市、仙台市、青森市、秋田市など東北が占めているが、那覇市が46位、鹿児島市が49位にランキングしている。もちろん最下位は北海道の札幌市だ。
殺虫・防虫剤の年間支出金額(総世帯)
1世帯当たりの消費支出金額(総世帯)

殺虫・防虫剤年間支出金額ランキング
出所:家計調査 家計収支編 総世帯 2013年

出所:家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング