国民医療費

Bookmark this on Google Bookmarks
LINEで送る

昨日厚生労働省が2013年度の医療費(概算)の総額が39.3兆円に上り、過去最高額を11年連続で更新したと発表した。毎年医療費が過去最高を記録したと聞かされていると、その数字に驚きも感じなくなってしまう。30兆、40兆という数字も聞きなれてしまえば怖くない。国の借金が1000兆円の時代だから何十兆という数字は大きく感じない。しかしなぜこんなことになってしまったのか、過去を遡って見てみると事の重大さに気がつくこともある。そこで国民医療費の時系列のデータを見ることにした。

厚生労働統計の平成23年度国民医療費の概況の統計表から国民医療費総額、人口一人当たり国民医療費、国民医療費の国民所得に対する比率をグラフにした。どれも右肩上がりに上昇している。とくに70年代中盤から医療費の増加が激しくなっている。この時代の医療費はまだ3兆円程度でしかなかった。それが現在は一桁上の約40兆円というのだから、その増加率は激しいものだった。しかし過去形ではなくこれからさらに増加していくのだから医療費のデータはきちんと把握しておく必要があるだろう。

ちなみに国民医療費の財源はどうなっているかと言うと、平成23年度国民医療費の概況・結果の概要によると、財源は国庫が10兆307億円(構成比26.0%)、地方が4兆7,772億円(同12.4%)となっている。保険料は18兆7,518億円(同48.6%)で、そのうち事業主が7兆7,964億円(同20.2%)、被保険者は10兆9,555億円(同28.4%)となっている。また、その他が5兆252億円(同13.0%)で、そのうち患者負担が4兆7,416億円(同12.3%)となっている。

国民医療費 総額(億円)

 

人口一人当たり国民医療費 (千円)

 

国民医療費の国民所得に対する比率(%)

 

第1表国民医療費・人口一人当たり国民医療費・対国民所得比率,年次別
出所:厚生労働省 平成23年度 国民医療費の概況・統計表

出所:国民医療費 平成23年度国民医療費 統計表 年度次 2011年度