財務省が2014年上半期(1〜6月)の貿易統計速報を発表した。暦年の半期ベースで過去最大の赤字とのこと。貿易収支の赤字が続いていることは知っているが、時系列で正確な数字はあまり見たことがないのでここにまとめておきたい。
財務省貿易統計の報道発表資料から平成8年(1996年)-平成25年(2013年) の貿易収支の推移をグラフにした。2011年の震災以降、貿易収支は赤字に転落し、赤字幅は拡大し続けている。右肩下がりの下がり方も恐怖を感じるくらい勾配が急である。原発が止まっていることによる火力発電の燃料の輸入が主な要因とされている。
次に国別に貿易収支を見てみる。2000年と2013年を比較した。中東やオーストラリアといった火力発電の燃料供給国の赤字が急激に拡大しているのは納得できるが、対中国の赤字が飛び抜けて大きいことに気づく。それだけではないドイツ、フランス、イタリア、スイスなども軒並み赤字になっている。貿易収支の赤字を一つの要因で説明すると無理があると言うことか。