メーカーがバターやチーズを値上げするというニュースがあった。この間値上げしたばかりのような気がするのだが再び値上げだ。理由は輸入飼料が高騰しており、さらに国内の生乳生産量が減少しているため、すでに取引価格が4月から上昇しているためだそうだ。バターなどは昔から高いような気がする。いったいどのように価格は推移してきたのだろうか、調べてみた。
農水省の「乳製品(バター、脱脂粉乳等)の大口需要者向け価格の動向」によると、やはりここにきてバターのキログラム当りの価格は高騰してきている。しかし昭和60年には1,303円/㎏と現在価格を上回っているときもあった。
この乳製品の価格が決まる過程は、一般の商品とは異なり、酪農経営を安定させる名目で「加工原料乳生産者補給金制度」で守られている。昔は不足払い制度と呼ばれ、足りない部分を国が補っていたものである。価格は市場原理に完全に委ねられているものではないということである。