静岡新聞を見ていたら、「バス運転手、52年ぶり新卒募集 遠州鉄道」という見出しに目が止まった。52年ぶりって言うが、52年は久しぶりなんてものじゃない。募集の理由は慢性的な運転手不足対策と将来を担う人材の確保を図るためだそうだ。ということは、バス業界かなり見通しが明るくなってきているのだろうか。調べてみた。
国土交通省・交通関係統計等資料・全数バス調査にデータがある。これにバスの輸送統計データがある。
輸送人員数は、乗り合いバスが圧倒的に多く、1975年(昭和45年)がピークで100億人以上を運んでいる。名曲「東京のバスガール」がヒットしたのが1957年(昭和32年)だから、そのあたりからバスの利用が急速に拡大していったのである。しかし1970年代に入ってマイカーが普及し始めると、バスの利用者は激減していく。20年足らずで3割減の70億人を切ることになる。その後も減少を続け、現在では40億人程度で安定している。しかし乗り合いバスは減少を辿ってきたが、貸し切りバスは規模が1桁小さいものの、減少するどころかずっと右肩上がりで増えてきているのは興味深い。データを見ると違った側面が見えてくる。